『ヒトラー暗殺、13分の誤算』あらすじ(ネタバレ)と感想[ナチス映画]

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爆弾を仕掛ける柱を採寸するゲオルク (c)2015 LUCKY BIRD PICTURES GMBH, DELPHI MEDIEN GMBH, PHILIPP FILMPRODUCTION GMBH & CO.KG/Bernd Schuller
はてなちゃん

ナチス関連の映画で心に残るものを紹介してください。

そんなあなたのご要望にお応えします。

ナチス関連で心に残る映画として、おすすめする1本は、『ヒトラー暗殺、13分の誤算』

ヒトラー演説の会場にが仕掛けた時限爆弾の爆発がもう十数分早ければ、ヒトラーは暗殺され、ぞの後の世界は変わったかもしれない。

犯人が供述するように本当に単独犯なのか。英国などの黒幕が糸を引いているのか。終戦間近まで犯人を生かしておいたのはなぜか。

秘密警察ゲシュタポの取り調べと、操作で分かった犯人の過去が交互に描かれ、やがて謎が紐解かれていく。

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『ヒトラー暗殺、13分の誤算』 あらすじ

英題のポスター

1939年11月8日、ミュンヘンのビアホールで恒例の記念演説を行っていたヒトラーは、悪天候で飛行機が飛ばないため、演説をいつもより早く切り上げた。

ホールに仕掛けられていた時限爆弾が爆発したのは、ヒトラーが退席して13分後のことだった。

ヒトラーがあと13分演説を続けていれば彼は殺され、その後の世界は違ったものになっていたかもしれない。

ゲシュタポ(ナチスの秘密警察)が捜査すると、浮かび上がった容疑者は、音楽を愛する家具職人のゲオルク・エルザー(36歳)という男だった。

その日のヒトラーの予定を徹底的に調べあげた計画は、緻密かつ大胆、時限装置付の爆弾は精密だった。

それゆえ本当に彼が1人で暗殺計画を実行したのか。動機は何なのか。黒幕はイギリスなのか。なぜヒトラーは彼を敗戦間際の1945年4月まで生かし続け、真実を封印したのか。

ゲシュタポの過酷な取り調べに最初は黙秘していたゲオルクも、愛する恋人が目の前に連行され彼女の身に危険が及ぶ怖れを知ると、それには耐えられず自白始める。

ゲシュタポは単独犯という報告書を一旦上げるが、ヒトラーは納得せず、決行日までの彼の「人生」を徹底的に調べるよう命じる。

繰り返し過酷な取り調べが行われ、遂には自白剤までが使用されるが、ゲオルクは「自分1人でやった」としか言わない。

それもそのはず、本当に単独で暗殺計画を実行したからだ。

取り調べと、その結果判明した彼の「人生」が、交互に映し出され、やがて真実が明らかになっていく。

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』 解説

36歳の音楽好きな家具職人が、ナチスドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの暗殺を企てた史実を基に、男が犯行に至るまでの過程、処刑が終戦寸前まで引き延ばされた理由など、数々の謎に迫るドラマ。

男の犯行までの生活と、取り調べの日々を交錯させ、手製時限爆弾でヒトラー暗殺を企んだ男の心理や、第2次世界大戦直後の1939年から終戦直前の1945年4月まで男を生かしたナチスの狙いをひもといていく。

監督は本ブログでも紹介している『ヒトラー ~最期の12日間~』などのオリヴァー・ヒルシュビーゲル。

出演は、

『白いリボン』のクリスティアン・フリーデル(主演)
『コーヒーをめぐる冒険』のカタリーナ・シュトラー(エルザ役)
『コッホ先生と僕らの革命』のブルクハルト・クラウスナー(ネーベ役)

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』予告篇(You Tube)

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『ヒトラー暗殺、13分の誤算』登場人物の説明

ゲオルク・エルザー:主人公、演説会場であるミュンヘンのビアホールでヒトラーの暗殺を計画、実行。ヒトラー暗殺は未遂に終わるが8人の一般市民が殺害する結果に。ナチスからは黒幕の存在を追及される。

エルザ:人妻だがゲオルクと恋仲に。ゲオルクの子を出産するが突然死で失う。

エーリヒ:エルザの夫。DVが酷い。

ヨーゼフ:工場労働者の友人で共産党員。収容所に入れられ強制労働させられる。

ローレ:故郷の知人。ユダヤ人と交際していたため札を首にぶら下げられ責められる。

エーベルレ:ゲオルクの故郷ケーニヒスブロン村のナチ党の地区指導者

フランツ:ダッハウ強制収容所特別囚収容棟の看守。ゲオルクの勧めで音楽学校を受験し合格する。

実話と映画の相違点

本作は、事実を基にした作品として高評価を受けたが、一部事実と異なる箇所もある。
劇中では、アルトゥール・ネーベハインリヒ・ミュラーが尋問したとされているが、実際はフランツ・ヨーゼフ・フーバーアルトゥール・ネーベであり、またヒトラーから背後関係を調べるよう命じられた、親衛隊全国指導者のハインリヒ・ヒムラーも自ら尋問を行っている。
劇中では、恋人のエルザが捕まえられているのを見て自白を開始したとされているが、実際には、母、姉、その夫までもがゲシュタポによってベルリンに強制連行されており、姉とその夫は同志とされて、1年以上拘留されたことに比べると、恋人だったエルザはすぐ帰宅を許されている。

引用元:Wikipedia

実際の写真

ゲオルク・エルザー
ネーベ
ミュラー
設計図を示すゲオルク(左)
爆破で破壊された建物

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』感想

主人公の洞察力に基づく勇気や信念は胸に迫るものがあるが、死んだのはヒトラーではなく8人の一般市民だったことは、大義はあれど暗殺がテロであることを浮き彫りにし、やりきれない気持ちになる。

もしこの暗殺計画が成功していたら、その後の虐殺はなくて多くの人々の命が救われていたかもしれない。

しかし、テロ行為でもある暗殺は、残酷非道な独裁者に対しては許されるのか。

一般市民を巻き込んでなされるテロ行為も大義のためなら肯定されるのか。

すでに本ブログで紹介している『ナチス第三の男』『ハイドリヒを撃て!』で描かれた暗殺に見られるように、その後のナチによる報復によって犠牲者がより増大したことを考えると、ヒトラー暗殺によって犠牲者が減ったかどうかは神のみぞ知ることであり、暗殺を肯定することは容易ではない。

政治に関心のなかった普通の青年が、奪われて行く自由を取り戻したい、間違った道を進む国を正しい道に戻したいという純粋な思いだけで、一人で成し遂げた暗殺計画をどう評価するかは困難だ。

実行犯本人の気持ちも、ヒトラー暗殺には失敗し、一般市民が8人が死亡したことを逮捕後に知り、揺れ動く。

独裁政権に自由を奪われた人間に残された道は、従順かテロ行為のどちらしかなかったのだろうか。

最後のほうの場面で、ゲオルクを尋問したネーベが処刑される場面がある。

その罪名は反逆罪。

ヒトラー暗殺計画に加担したからだった。

暗殺犯を取り調べた者が暗殺計画に名を連ね処刑されるとは、皮肉なものだが、筆者はゲオルクの語ったことがネーベの心に残っていたのではないかと推測してしまう。

ゲオルクが取り調べで語ったことがやがて真実だと悟ったはずだから。

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』配信

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『ヒトラー暗殺、13分の誤算』データ

日本におけるポスター

題名 『ヒトラー暗殺、13分の誤算』原題:『Elser』英題:『13 Minutes』
公開日 2015年2月12日(ベルリン)
上映時間 114分
年齢制限 G
制作国 ドイツ
言語 ドイツ語

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』キャスト

ゲオルク・エルザー(Georg Elser)役  クリスティアン・フリーデル(Christian Friedel)1979年3月9日生まれのドイツの俳優、歌手

エルザ(Else Härlen)役  カタリーナ・シュトラー(Katharina Schüttler)1979年10月20日生まれのドイツの俳優

アルトゥール・ネーベ(Arthur Nebe )役 ブルクハルト・クラウスナー(Burghart Klaußner)1949年ベルリン生まれのドイツの俳優。『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』など多くの映画に出演。

ハインリヒ・ミュラー(Heinrich Müller)役  ヨハン・フォン・ビューロー(Johann von Bülow )1972年9月26日ミュンヘン生まれのドイツの俳優。

ケーニヒスブロン村のナチ指導者ハンス・エーベルレ(Eberle)役  フェリックス・アイトナー(Felix Eitner )
ゲオルクの友人ヨーゼフ・シューア(Josef Schurr)役 ダービット・ツィンマーシート(David Zimmerschied)
エルザの夫:エーリヒ( Erich)役  ルーディガー・クリンク(Rüdiger Klink)
SS(親衛隊)大将 役 サイモン・リヒト(Simon Licht)
ゲオルクの母:マリア・エルザー(Maria Elser )役 コルネリア・コンドゲン(Cornelia Köndgen )
ゲオルクの父:ルートヴィヒ・エルザー(Ludwig Elser)役  マーティン・マリア・アーブラム
看守フランツ・クサーヴァー・レヒナー(Franz Xaver Lechne)役 ミヒャエル・クランツ(Martin Maria Abram)

Photos:IMDb

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』クリエイター

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル(Oliver Hirschbiegel)1957年12月29日生まれ。ドイツのハンブルク出身の映画監督。

製作:ボリス・アウサラー(Boris Ausserer)、オリバー・シュンドラー(Oliver Schündler)、フレート・ブライナースドーファー(Fred Breinersdorfer)
脚本:フレート・ブライナースドーファー(Fred Breinersdorfer)、レオニー=クレア・ブライナースドーファー(Léonie-Claire Breinersdorfer)
撮影:ユーディット・カウフマン(Judith Kaufmann)
美術:ベネディクト・ヘアフォート(Benedikt Herforth)
編集:アレクサンダー・ディットナー(Alexander Dittner)
音楽:デビッド・ホームズ(David Holmes)
歴史顧問:ペーター・シュタインバッハ博士(Peter Steinbach、1948年4月16日生まれの歴史学者、ドイツ抵抗運動記念館・館長)

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