『クイーン・シャーロット ～ブリジャートン家外伝～』あらすじ、キャスト、評価、ジョージ３世と王妃の秘密

『ブリジャートン家』のスピンオフドラマ『クイーン・シャーロット ～ブリジャートン家外伝～』が配信された。『ブリジャートン家』のファンにとっては嬉しい限り。シャーロット王妃、ヴァイオレット・ブリジャートン、ダンベリー女公爵の若き日が描かれ、三者の関係がよく分かる。

『クイーン・シャーロット 』解説

2023年５月４日にネットフリックスから配信された、歴史上のシャーロット王妃の半生に基づくリミテッドシリーズ。

ドラマ「ブリジャートン家」のスピンオフ。

名声と権力を手にしていく若きシャーロット王妃の台頭と恋愛を中心に、ヴァイオレット・ブリジャートンやダンベリー夫人にもスポットを当てる。

ジョージ三世と結婚した若きシャーロットは、ジョージ王とどのように深い愛を育んでいったのか。

また上流社会が形成されるきっかけとなった社会的変化がどのように生まれ、「ブリジャートン家」のキャラクターたちに引き継がれていったのかが描かれる。

『クイーン・シャーロット 』あらすじ

 １．未来の王妃

ジョージ３世に強制的に婚約させられた若いシャーロットは、結婚式当日にロンドンに到着。王の母親からの厳しい視線に直面する。

２． 素晴らしき新生活

ジョージの不可解で気まぐれな態度に振り回され、王との結婚生活に失望した孤独なシャーロットは、信頼できる相談相手としてダンベリー夫人を選ぶ。

３．偶数日

シャーロットとジョージは、衝突しながらも夫婦の義務を果たす。ダンベリー女伯爵は舞踏会を開きたいと考える。ブリムズリーは戴冠式の日、偶然にも興味深い光景を目撃する。

 ４．王を支える

王であるがゆえのジョージの苦悩がついに明らかになる。彼がシャーロットとの幸福のために取った過激な手段も明らかになる。

５．花盛り

招かれざる客人を迎えることになったシャーロットは、監視の目にさらされつつも、ジョージに手紙を書き続ける。レディー・ダンベリーは、毎日散歩しながら未来　に思いを馳せる。

６．至宝

未来の王の誕生に先立ち、シャーロットはジョージからある言葉を引き出そうとする。。レディー・ダンベリーとオーガスタ王太子妃は、大いなる試みの行く末を巡って駆け引きを繰り広げる。

褐色肌のシャーロット王妃とは？英王室に嫁いだ理由

シャーロット王妃の正式な名は、ソフィア・シャーロット・オブ・メクレンバーグ＝ストレリッツ（Sophia Charlotte of Mecklenburg-Strelitz, 1744年5月19日 – 1818年11月17日）。

メクレンブルク＝シュトレーリッツ公子カール・ルートヴィヒの末娘だ。

兄にメクレンブルク＝シュトレーリッツ公（のち大公）アドルフ・フリードリヒ4世、カール2世がおり、

ドラマでシャーロットの兄アドルファスとして登場しているのが、アドルフ・フリードリヒ4世。

なぜ小さな公国の末娘が英国の王に嫁いだのか。その経緯は、

ジョージ3世は母后オーガスタと首相ビュート伯から王妃選びで度重なる干渉を受けていたが、これを嫌った王は独自に侍従武官グレアム大佐をドイツへ派遣し、王妃にふさわしい女性を見つけてくるよう命じた。グレアム大佐が推薦したのが、当時17歳の公女シャルロッテであった。

出典：Wikipedia

ドラマでは、公国に帰りたいと言うシャーロットに対し、兄のメクレンブルク＝シュトレーリッツ公が宥（なだ）める場面がある。

周辺国の脅威にさらされていた公国が、シャーロットが英国王妃となることで救われた、つまり政略結婚であったことが知らされる。

シャーロット王妃はポーランドの王家出身でドイツ生まれだったが、祖先にはマルガリータ・デ・カストロ・スーザというアフリカ系の女性がいたといわれる。

そのためドラマでは肌が褐色なのは、ムーア人（※）の血を引くからだと描かれている。

実際には、王妃の肌が白かったため（上掲肖像参照）アフリカ系の祖先がいることは知られていなかったが、後に歴史家によって明らかにされたという。

※ムーア人（英: Moors）は、中世のマグレブ、イベリア半島、シチリア、マルタに住んでいたイスラム教徒のことで、キリスト教徒のヨーロッパ人が最初に使った外来語である。ムーア人は当初、マグレブ地方の先住民であるベルベル人であった。その後、アラブ人やアラブ化したイベリア人にも適用されるようになった。
ムーア人は明確な民族でもなければ、自らを定義する民族でもない。1911年のブリタニカ百科事典は、この言葉は「民族学的な価値はない」と述べている。中世から近世にかけてのヨーロッパでは、アラブ人や北アフリカのベルベル人、イスラム教徒のヨーロッパ人に様々な呼び名が使われた。

出典：Wikipedia

英国王ジョージ３世の秘密

ジョージ3世（英語: George III）は、1738年6月4日生まれ。

ハノーヴァー家第3代目のイギリス国王（在位：1760年10月25日 – 1820年1月29日）。

ハノーヴァー家とは、1714年から1901年まで続いたイギリスの王朝の家系で、ステュアート朝が断絶したため、ドイツ北部の領邦君主の家系であったハノーヴァー家からジョージ1世を国王に迎え入れて成立した。

ステュアート家の血筋を引いていたことからイギリスの王家となり、ハノーファー選帝侯領（1814年からハノーファー王国）とイギリスの君主を兼ねる同君連合体制をとった。

ハノーヴァー家（ドイツ語ではハノーファー家）は、ドイツのヴェルフ家（ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク家）の流れを汲む神聖ローマ帝国の諸侯の家系で、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公領の分邦の一つカレンベルク侯領（1692年からハノーファー選帝侯領）の君主の家系であった。

1760年10月25日から1800年12月31日まではグレートブリテン国王兼アイルランド国王であり、1801年1月1日に両国が合同してから崩御するまでは、グレートブリテン及びアイルランド連合王国国王。

また同時に、神聖ローマ帝国のハノーファー選帝侯でもあり、1814年10月12日以後はハノーファー王ゲオルク3世 （Georg III）に昇格した。

ハノーヴァー家の国王だったが、先代・先々代と異なりイギリス生まれで母語は英語であり、ハノーファーへは一度も訪れなかった。

ジョージ3世の寿命と治世の長さはそれまでの全てのイギリス国王よりも長く、ヨーロッパからアフリカ、アメリカ、アジアまで拡大した多くの軍事紛争に彩られた。

治世初期にはグレートブリテン王国が七年戦争でフランス王国に勝利、北アメリカとインドにおけるヨーロッパ諸国の勢力の間で支配的な勢力となった。しかし、アメリカ独立戦争では敗北して13植民地はじめ北米の多くの植民地を失った。

1793年からは革命時期とナポレオンの帝政時期のフランスとの戦争に突入、1815年のワーテルローの戦いまで続いた。

出典：Wikipedia

英国王という地位の重圧によってかジョージ３世は精神を患ってしまう。

治世後期は、精神疾患に繰り返し悩まされた。ポルフィリン症を患っていたとされたが、病気の原因は不明のままである。1810年に病気が再発、回復の兆しもなかったため摂政が任命され、長男のジョージ王太子が摂政王太子として統治した。1820年1月29日にジョージ3世が81歳で崩御すると、摂政王太子は57歳でジョージ4世として王位を継承した。

出典：Wikipedi

ポルフィリン症の症状として、次のようなものがあり、このドラマで描かれているジョージ３世の症状は当てはまるかもしれない。

急性ポルフィリン症あるいは肝性ポルフィリン症は、初期段階では腹痛、吐き気、急性神経障害、筋脱力、癇癪、あるいは幻覚、うつ病、不安、偏執症を含む精神障害など神経系に影響を与える。自律神経系の影響により心臓の不整脈や頻拍が起こる場合もある。激しい痛みがあり、その痛みは急性でも慢性でも両方の場合がある。大腸の神経系にも影響を及ぼし便秘が頻繁に起こり、下痢も同様に起こる。

出典：Wikipedia

『クイーン・シャーロット 』製作データ

• 原題…Queen Charlotte: A Bridgerton Story
• エピソード数：6
• 配信日…2023年05月04日
• 制作：ションダ・ライムズ（Shonda Rhimes）
• 監督：トム・ベリカ（Tom Verica）
• 製作国…アメリカ

『クイーン・シャーロット 』への評価

批評サイトの評価は以下のとおり。

IMDb の評価は6.8/10.0

RottenTomatoのトマトメーターは91% 、視聴者スコアは80%

Filmarksの評価は4.3/5,0。

『クイーン・シャーロット 』キャスト

• India Amarteifio（インディア・リア・アマルテイフィオ）…シャーロット（若き日）
• Adjoa Andoh（アジョア・アンドー）…レディ・アガサ・ダンベリー
• Michelle Fairley（ミシェル・フェアリー）…オーガスタ王太子妃/ジョージ３世の母
• Ruth Gemmell（ルース・ジェメル）…ヴァイオレット・レジャー・ブリジャートン
• Corey Mylchreest（コーリー・ミルクリースト）…ジョージ３世（若き日）
• Golda Rosheuvel（ゴルダ・ロシューベル）…シャーロット王妃
• Arsema Thomas（アーセマ・トーマス）…レディー・ダンベリー（若き日）
• Sam Clemmett（サム・クレメット）…ブリムズリー（若き日）/シャーロット王妃の侍従、レイノルズの恋人
• Freddie Dennis（フレディ・デニス）…レイノルズ/ジョージ３世の侍従、ブリムズリーの恋人
• Hugh Sachs（ヒュー・サックス）…ブリムズリー/シャーロット王妃の侍従
• Julie Andrews（ジュリー・アンドリュース）…ホイッスルダウン夫人
• Neil Edmond（ニール・エドモンド）…アール・ハーコート伯爵
• Richard Cunningham（リチャード・カニンガム）…ビュート卿
• Peyvand Sadeghian（ペイヴァンド・サデギアン）…コーラル/ダンベリーの使用人
• Tunji Kasim（タンジ・カシム）…アドルファス/シャーロットの兄
• Cyril Nri（シリル・ヌリ）…ダンベリー卿
• Guy Henry…ドクター・モンロー
• Jack Michael Stacey（ジャック・マイケル・ステーシー）…エドワード王子

『クイーン・シャーロット 』のスタッフ

• 制作…ションダ・ライムズ（Shonda Rhimes）
• 監督…トム・ヴェリカ（Tom Verica）
• 作曲者…クリス・バウワーズ（Kris Bowers）
• エグゼクティブ・プロデューサー…ションダ・ライムズ、ベツィ・ビアーズ、トム・ヴェリカ
• プロデューサー…アンナ・オマリー（Anna O’Malley）
• 撮影…ジェフリー・ジュア（Jeffrey Jur）
• 製作会社…ションダランド（Shondaland）
• オリジナルネットワーク…Netflix