映画『ワナジャ』あらすじ、ネタバレ、感想、裏話、キャスト

舞台の民族音楽に活き活きとした表情を見せるワナジャ(右)とラチ
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マイナーでも静かに心を打つ映画を観たいのですが、おすすめはありますか。

そんなあなたの要求にお応えします。

あなたにおすすめの映画はインドの映画『ワナジャ』です。

占いで比類ないインド舞踏家になると予言された少女ワナジャが、貧困やカーストという身分制度の壁に阻まられながらも強く逞しく生きてゆく物語です。

日本とは違った文化や考え方、身分制度が描かれているため、意味が分からなかったり、突っ込みを入れたい箇所がいくつもあったりします。

しかし、最後まで観終わると、インドの街並みやワナジャの素晴らしい踊りだけでなく、何か大切なものが心に残ります。

書き手はこんな人

筆者は、インドに4回合計40日以上滞在したことのあるインド好き。インド映画も大好きです。

この記事を読むと分かること

あらすじ(クリックすればネタバレの全ストーリーも)

登場人物の名前

制作裏話(主役の少女はこうして選ばれた 舞踏は1年猛特訓…)

主役の少女メーメサとは?

キャスト

クリエイター

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『ワナジャ』主な登場人物

主人公ワナジャ
ワナジャの父ソマヤ
ワナジャの親友ラチ
ラチの父ヤグネッシュ
女主人ラマ・デビ
女主人の息子シェカール・バブ
乳母ラーダマ
郵便配達人ラム・バブ
シェカールの対立候補ラム・レディー

『ワナジャ』あらすじ

泥にまみれ 泥に染まらず 泥から伸びる 君が咲かせる花は真なり」〜睡蓮 ワイルドアットハート

母親は少女ワナジャが幼い頃に他界し、漁師の父との2人きりの生活。

ワナジャは学校に通っていて大の親友がラチだ。

ある晩、ワナジャはラチと村で開かれた民族音楽舞台を見に行く。

南インドのクチプディ舞踏の最高峰と称されるラマ・デビという地元の女地主で有力者が舞台で紹介され、彼女によって開催が宣言される。

その後、南インドの民族音楽が演奏される。

楽しそうに活き活きとした目で食い入るように奏者たちを見るワナジャとラチ。

その舞台で鼓を叩いて歌う老いた女性奏者の足輪から何かが落ちる。

舞台に上がってそれを掴むワナジャ。

それはヒモのついた鈴だった。

舞台が終わってからワナジャはその鈴を返しに行く。

するとその老婦人は、お礼に手相を見てやろうという。

ワナジャの手相を見て、言う。

「唯一パールヴァティ女神が踊りのライバルとなるだろう。大金も得るだろう」

「半分は差し上げます」

「それはないだろう。このパドマのことは忘れるだろう。この鈴は取っておきなさい」

予告編(YouTube)

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『ワナジャ』制作秘話

『ワナジャ』の監督・脚本のドゥマールパリ氏

コロンビア大学の修士号取得のための作品

映画『ワナジャ』のラージュニシュ・ドゥマールパリ監督は、コロンビア大学映画学校で美術学修士号を取得するためにこの映画を制作した。

彼が『ワナジャ』を作ろうと思ったきっかけは『ソフィーの選択』だった。

『ソフィーの選択』の母と子の別れを見て触発され、台本は2001年に書いた。

階級差別や対立、母国で失われていく伝統文化を織り交ぜた。

制作の準備期間が2004年まで1年半続いた。

監督が在籍していたコロンビア大学のレノール・デコベン教授が演技のテクニックや俳優との共同作業を教えてくれ、大学の休暇中には素人を使ってアメリカで映画を撮っていたという。

『ワナジャ』はインドのハイデラバードに帰って撮影した。

ワナジャ役のメーサ発掘秘話

ワナジャ役を見事に演じたメーメサ・ブキャ

中でも大変だったのは、俳優探しだった。

ワナジャ役のメーサは、ある学校で見つけた。

監督は最初彼女を選ぶ気はなかった。

当時、彼女の髪はひどく短くて少年のようだったからだ。

発掘当時のメーメサは少年のよう

だが、彼女の先生が彼女の歌をぜひ聞いてくれと勧めるので聴いたら、驚いた。

インド独立運動の父マハトマ・ガンディのことを歌ったのだが、

「その時、この小さな天使を選ばない理由はないと思った」という。

そのういち自分の運の良さに気づいた。なぜなら彼女は実に聡明な子だったからだ。

彼女が学校に行って選ばれたことを周囲に言うと、

「君にできるわけないじゃないか」とみなから言われた。

やっかみがあったのかもしれない。

「私はやり遂げてみせる」とメーサは宣言したという。

踊りの稽古に励むワーナジャ役のメーメサとラーチ役のバーヴァニ
クチプディダンスのシュリニヴァーサ・デヴァラコンダ師Facebookより

踊りは、シュリニヴァーサ・デヴァラコンダから習った。

2005年3月から1年間稽古に励んだ。最初は簡単なステップから始めた。

2004年1月から演技のレッスンを1年間受けた。

顔の表情や声での感情の伝え方などを学んだ。

監督がチェンナイでゴラプディシュリニヴァス賞を受賞した時、メーメサは母と2人で映画『ワナジャ』を観た。

映画を観終わると母親は泣き出した。

ワナジャ役のメーサは6人姉妹の末っ子

メーサの家族。右端が幼いメーメサ

メーサは、指定部族であるガルナージャプリのランバディズ(ジプシー)の家に生まれた。

森林担当の役人である父と専業主婦の母の間に、6人姉妹の末っ子として誕生した。

6人めも女の子だったことを聞き、母はがっかりした。

メーメサを看護師に渡して、捨てて欲しいと頼んだそうだ。

(現代の日本人の感覚では分からない。いくら6人めが男でも捨てるという発想は理解できない。)

父がそれを聞きつけてやってきた。

父は「みんな女だからってそれがどうした?罪を犯しててはいけない。育てようじゃないか」と父がメーメサを母に渡すと、母はメーメサを受け取った。

今ではメーメサが姉たちと喧嘩しても母はメーメサに甘くて姉しか叱らないそうだ。

南インドの村の街並みや、民族音楽、舞踏の文化を記録する意味も

撮影後亡くなったブーラ・カーサの2人(右)
村の家屋と通り

映画の最初に登場するブーラ・カーサの右2人は民族音楽の演奏家だが亡くなった。

亡くなる前に息子が彼らの芸を引き継ぐはずだったが息子は建設と配管の仕事をしていていたため受け継ぐことができなかった。

民族音楽の演奏家では食べていけないからだ。

村人たちも以前は舞台のショーを観ていたが今ではテレビを見る。

「しかし映画はこのような芸術文化を保存するひとつの方法だ。物語の中にこのような暮らしを保存することができる」と監督は考えた。

この映画を撮るにあたり、監督は母と子の別離意外にも、カーストの問題や急速に消えつつあるインドの街並みや、民族音楽、舞踏の文化を記録しかたかったという。

メーメサのインタビュー(YouTube)
監督インタビュー(YouTube)

『ワナジャ』主な登場人物

主人公ワナジャ
ワナジャの父ソマヤ
ワナジャの親友ラチ
ラチの父ヤグネッシュ
女主人ラマ・デヴィ
女主人の息子シェカール
乳母ラーダマ
郵便配達人ラム・バブ
シェカールの対立候補ラム・レディー

『ワナジャ』キャスト

ワナジャ メーメサ・ブキャ(Mamatha Bhuky)
ラチ バヴァニ・レヌクンタ(Bhavani Renukunta)
ラマ・デビ ウルミラ・ダンマナガリ(Urmila Dammannagari)
ソマヤ マリカンティ・ラーマチャンギリア(Marikanti Ramachangriah)
ラーダマ クリシュナンマ・グンディマーラ(Krishnamma Gundimalla)
シェカール カラン・シン(Karan Singh)

『ワナジャ』クリエイター

監督・脚本 ラージニシュ・デュマールパリ(Rajnesh Domalpalli)
プロデューサー ラーサ・R・デュマールパリ(Latha R. Domalapalli)
製作総指揮 アンドリュー・ルンド(Andrew Lund)
ラインプロデューサー インド/ビジャイ・サントシュ(Vijay Santosh)/ 米国/サージュ・パテル(Sarju Patel)
カメラマン ミルトン・カム(Milton Kam)
編集 ロバート・Q・ラヴェット(Robert Q. Lovett)/ラージュニシュ・ドゥマールパリ(Rajnesh Domalpalli)
舞踏監督 シュリニヴァース・デヴァラコンダ(Srinivas Devarakonda)
音楽監督 バースカラ・S・ナラヤナン(Bhaskara S. Narayanan)/インディラ・アンペリヤーニ(Indira Amperiani)

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