リカーリングとは? ドラマ,ビジネス,会計での意味は？

そんなあなたの疑問にお答えします。

リカーリングは、さまざまな分野で使われている英語由来の言葉です。

海外ドラマをWikipediaなどで調べると、リカーリングという項目が出て来たりします。

また、ビジネスや医療、数学などの分野でも使われています。

そこで、リカーリングについて解説します。

繰り返し発生すること

リカーリングとは、recurringという英語の訳でづ。recur という動詞から派生した形容詞です。

辞書を引くと、

繰り返し起きる
循環する
反復の

などの意味だとされています。

が、分野ごとや、使われ方によって訳し方が微妙に異なっています。

会計や計理で使う「経常利益」は、recurring profitと言います。

数学分野では、recurring decimal （循環小数）などがあります。

循環小数（じゅんかんしょうすう、recurring decimal, repeating decimal）とは、ある桁から先で同じ数字の列が無限に繰り返される小数のことである。繰り返される数字の列を循環節という。
より細かく、小数第一位から循環が始まる類を純循環小数（pure recurring decimal）、小数第二位以降から始まる類を混合循環小数（mixed recurring decimal）といい、混合循環小数は冒頭の有限小数とそれ以降の循環小数の二つに分離される。

引用元　Wikipedia

医学では、recurring infections （再発性感染症）。

ビジネスでは、recurring business （継続的な利益をもたらす事業）、recurring cost （継続的に発生する費用）などが使われます。

海外ドラマ用語としてはは、recurring business （継続的な利益をもたらす事業）、recurring cost （継続的に発生する費用）があります。

業界	例
会計用語	recurring profit （経常利益）経常利益は、ordinary profit(income)がポピュラー
医学用語	recurring infections （再発性感染症）
数学用語	recurring decimal （循環小数）
ビジネス用語	recurring business （継続的な利益をもたらす事業） recurring cost （継続的に発生する費用） recurring deposit（自動積立預金） recurring billing （自動継続請求）クレジットカードの会費や雑誌購読料など
ドラマ用語	recurring business （継続的な利益をもたらす事業） recurring cost （継続的に発生する費用）

ビジネスモデルとしてのリカーリングの魁ジレット社

有名なビジネスモデルで言うと、ジレット社の例があります。

誰でも知っているあのアメリカの安全カミソリのメーカーです。

ジレット社はカミソリの本体を無料で配布し、利益率が高いカミソリの替刃を有料で販売しました。

替刃は定期的に交換が必要なため、継続的な収益を得られるからです。

こうした利益を「リカーリング・レベニュー（Recurring Revenue）＝継続利益」と言います。

プリンターもトナーのほうが高い？

これはプリンターと、トナーやインクの関係にも当てはまります。

プリンターはさすがに無料とはいきませんが、プリンターに比べトナーやインクが高めに感じられますよね。

レーザープリンターなどトナー全交換するなら本体を買い換えたほうが良いのでは？と思ってしまうくらいです。

本体とセットになっているトナーは別売りされているトナーより少量ではありますが…。

それにしても、次のリンクで分かるように、純正のトナーは本体よりも高いですよね。

＼トナーの入ったCanonのA4カラーレーザー本体／

＼上のプリンターのトナー4色セット／

家庭用ゲーム機とソフト、携帯電話と通話料金の関係も同様です。

消耗品だけでなく、ライセンスなどを販売し、継続的な収入を得る場合にも当てはまります。

リカーリングと似たビジネスモデルが「サブスクリプション（Subscription）」です。

リカーリングは、継続的利益のビジネスモデルですから、サブスクリプションはリカーリングの一種となります。

しかし、一般的には

• サブスクリプション＝定額制
• リカーリング＝従量課金制（変動型）

と考えられています。

海外ドラマのリカーリング

では、海外ドラマでは、どういう場合に使われているのでしょうか。

ドラマ用語としてのリカーリングには、2種類あります。

リカーリング・キャラクター

通常はゴールデンタイムのテレビシリーズにおいて時々登場し、時により大きな役割に成長するキャラクターのこと。
1-2回しか登場しないゲスト出演者より出演回数は多く、レギュラー・キャラクターよりは少ないが、複数のエピソードで主要な役割を果たします。

リカーリング・ステータス

昼メロなどで俳優が契約なしで長期間使用される状態。仕事の保証もなく、リカーリング・ステータスの俳優は以前、デイプレーヤーと呼ばれていた。

通常、リカーリングという場合は前者を指します。

リカーリング・キャラクターは、クリエイターや視聴者が俳優に十分な説得力があると感じると、将来のエピソードで再び登場したり、メインキャストの一部になったりすることもあります。

このようなキャラクターは、ブレイクアウト・キャラクターと呼ばれることもあります。

その例としては下記のドラマと俳優が挙げられます。下記の作品と俳優が即わかる人は相当な海外ドラマ・フリークです。

• 『グッド・ワイフ』でアラン・カミング（Alan Cumming）演じるイーライ・ゴールド（Eli Gold）。バラク・オバマ元大統領の参謀のラーム・エマニュエルをモデルにたと言われるイーライは、シーズン2からメインキャストに格上げされた。
• 『That ’70s Show』レオ（Leo Chingkwake）
• 『バフィー〜恋する十字架〜』のエンジェルとオズ。デヴィッド・ボレアナズ演じるエンジェルを主人公に据えた作品『エンジェル』が製作された。
• 『アグリーベティ』のマークセント・ジェームス『Marc St. James）
• 『ゴシップガール』のヴァネッサ・エイブラムス（Vanessa Abrams）
• 『バビロン5』のザック・アラン（ Zack Allan）
• 『家族の問題』スティーブ・アーケル（Steve Urkel）
• 『ウェストウィング』のドナ・モス（Donna Moss）
• 『アロー』のフェリシティ・スモーク（Felicity Smoak）
• 『チアーズ』のリカーリング・キャラクターだったフレイジャー・クレイン博士は、独自のスピンオフシリーズに。

テレビ以外のリカーリング・キャラクター

リカーリングキャラクターはテレビドラマに限ったことではありません。

20世紀初頭、「サタデーイブニング・ポスト」は、カバーアートにベイビーニューイヤーなどのリカーリング・キャラクターを頻繁に登場させました。

Shmooは、コミック「Li’l Abner」のリカーリング・キャラクターであり、最終的にはTVアニメシリーズ「Fred and Barney Meet theShmoo」と「TheNewShmoo」に登場しました。

古くは、アーサー・コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」に見られるレストレード検査官やハドスン夫人などが有名なリカーリング・キャラクターだ。

まとめ

リカーリングという言葉は今や日本でも、さまざまな分野で使われています。

英語のrecurringに由来し、意味は「繰り返し発生するような、継続的な、反復的な」という意味の形容詞です。

英語圏では会計、数学、医学、ビジネス、ドラマ制作で使われていますが、

日本でよく目や耳にするようになったのは、ビジネスとドラマの分野でしょう。

本体を安く売って消耗品で儲ける事業形態は、リカーリング・ビジネスと言われています。

ドラマの世界では、ゲスト出演とレギュラー出演の中間、つまり1-2回の出演ではないが毎回の出演でもないキャラクターを、リカーリング・キャラクターといい、省略してリカーリングと呼びます。