ハロウィンの歴史、仮装(衣装)、かぼちゃ、菓子の意味

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ハロウィン

10月31日といえばハロウィン

日本でも多くの人がカボチャの飾りを施したり、仮装したりして楽しむ日になっています。

東京・渋谷の街は、年々繰り出す人が増えて警備に当たる警察官も大変です。

日本中に広がるハロウィンの行事ですが、でも、ハロウィンて、そもそも何なのでしょうか。

意外と知らない人が多いハロウィンの解説です。

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ハロウィンはケルト人の宗教行事が起源

ハロウィンのかぼちゃ

ハロウィン、あるいはハロウィーン(英: Halloween または Hallowe’en)とは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。
もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。
カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。

出典: Wikipedia

そう、元々はケルト人の行事だったのです。

ケルト人とは、次のような人たちです。

ケルト人(ケルトじん、英語: Celt, Kelt [ˈkɛlt], Celt では [ˈsɛlt] とも)は、中央アジアの草原から馬と車輪付きの乗り物(戦車、馬車)を持ってヨーロッパに渡来したインド・ヨーロッパ語族ケルト語派の言語を用いていた民族である。
現代におけるいわゆる「ケルト人」とは、残存するケルト語派の言語が話される国であるアイルランド、スコットランド、マン島、ウェールズ、及びブルターニュの人々である(これにコーンウォールを加えることもある)。
しかし、その5ヶ国の人々の中で、まだケルト系言語を使って日常的生活を送る人の数は30%程度を超えない。
またアイルランド以外のケルト人の国は、より大きい異民族の国家に併合された上、本来の母語の話者が次第に減少していった。

出典: Wikipedia

ハロウィンをキリスト教の行事と勘違いしている人がいますが、それは間違いです。

むしろキリスト教徒にとっては異教徒の祭りであり、厳格なクリスチャンはハロウィンを嫌います。

先祖の霊とともにやって来る悪霊を退散させる目的

ハロウィン
Freepik – jp.freepik.com(サムネイルも)

ハロウィンは元来、ケルト人が、秋の収穫を祝い、先祖の霊を迎えるとともに悪霊を追い払うお祭りなのです。

古代ケルト民族のドゥルイド教で行われていたサウィン祭が起源といわれています。

ケルト系の人たちはこの間、この世に戻ってくる死者の霊を慰める神事を行っていました。

現在は10月31日がハロウィンの日とされますが、元々は10月31日~11月2日の3日間でした。

古代ケルトでは、11月1日が新年とされ、大晦日にあたる10月31日の夜に先祖の霊が家族に会いに戻ってくると信じられていました。

日本のお盆に似ています。

しかし、先祖の霊とともに悪霊もやって来て、作物に悪い影響を与えたり、子どもをさらったり、この世の人間たちに悪いことをするとされました。

そこで人々は怖い仮装や魔除けの焚き火を行うことで、悪霊を退散させようと考えたのです。

かぼちゃランタンの意味

ジャック・オー・ランタン

ハロウィンのシーズンが近づくと、目と口と鼻の形にくり抜いたかぼちゃの中にキャンドルを灯した、ランタンを目にしますよね。

このランタンには、「ジャック・オー・ランタン」という名前があります。

ジャックとは、アイルランドの物語に登場する男の名前です。

生前、悪いことばかりしていたジャックは、魂を取ろうとやってきた悪霊を騙しました。

そのため死後もランタンに火を灯して闇夜をさまよい続けることになりました。

そんなお話です。

かぼちゃは当初「かぶ」でしたが、ハロウィンがアメリカに伝わって、なぜか「かぼちゃ」に変わったようです。

かぼちゃランタンの「ジャック・オー・ランタン」は、日本でいう鬼火のようなもので、部屋の窓辺などに飾ることで魔除けになると言われています。

しかし、ハロウィンになると先祖の霊と一緒に、困ったことに悪霊もやってきて、人間に悪さをします。

そのため恐ろしいモンスターや魔女などに扮することによって悪霊を怖がらせて追い払おうとした、というワケです。

お菓子をくれなきゃ、いたずらするよ!

ハロウィン

米国のハロウィンでは、魔女やモンスターに扮した子どもたちが街を練り歩き、「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれなきゃ、いたずらするよ!)と玄関先で声をかけ、お菓子をねだる光景が見られます。

「トリック・オア・トリート」と言われたら、大人たちは「ハッピーハロウィン!」と答えて、子どもたちに菓子を渡すことになっています。

なぜ菓子なのかというと、菓子は悪霊を追い払うと考えられたからだといいます。

大衆行事としてのハロウィンを行う国は、アメリカ、イギリス、アイルランド、カナダなど数ヵ国に過ぎません。

それらの国のハロウィンには宗教性もなく、単に子どもたちに菓子を与えるイベントになっています。

日本でのハロウィンは仮装して酔っ払うイベントに変質

渋谷のハロウィン仮装
2018年10月31日、ハロウィンの日に仮装して東京・渋谷に集まる若者たち Phot by Rodrigo Reyes Marin

また、日本においては、オトナが仮装を楽しみ酔っ払うイベントに変貌しつつあります。

日本記念日協会は、「ハロウィン」の市場規模の推計を発表していますが、

それによると、2016年は約1345億円と推計。

同じ年に約1340億円と推計した「バレンタインデー」を越えたと話題になりました。

が、2017年は「バレンタインデー」が約1385億円に上昇したのに対して、

「ハロウィン」は衆議院選挙の影響もあり約1305億円と減少し、逆転してしまいました。

2018年の「ハロウィン」の推計市場規模は約1240億円で前年比約5%の減少しました。

しかし、減少したとはいえ、まだ1200億円規模の市場です。

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